パナマ共和国 国歌「地峡賛歌」
パナマ共和国 国歌「地峡賛歌」
タイトル
Himno Istmeño(確認中)/地峡賛歌
憲法や法律でタイトルは明記されていないが、国家シンボル委員会で使われているタイトルを当サイトでも採用した。“Istmeño”を英語では“Isthmus”と表記される。この単語には “パナマ人”と訳すこともある。
作詞
Jerónimo Ossa Escobar /ヘロニモ・デ・ラ・オッサ
1847 年 4 月 9 日、パナマ市生まれ。チリに留学し土木技術を学んだのちチリ領事館で領事を務め、フランス運河会社に在籍した。1879年にパナマに戻り、1907年にパナマ市で逝去。詩は学生時代から書いていた。
カタカナ表記は駐日大使館での表記に合わせた。
作曲
Santos Jorge Amatriaim /サントス・ホルヘ
1870 年 11 月 1 日、スペイン・ナバラ州ペラルタ生まれ。マドリッドで音楽を学んだのち兄弟と共にアメリカに移住。1889年、ペルーに向かう途中のパナマでパナマ大聖堂教会のオルガン奏者として活躍し、そのままパナマに定住。1892 年 11 月にはJuana Ildaura Osorioと結婚する。1897 年からは音楽教師を務めた。1892 年から 1896 年までと1900 年から 1903 年まで軍参謀本部楽隊の指揮者、1903 年から 1912 年までは共和党音楽隊長を務めた。
カタカナ表記は駐日大使館での表記に合わせた。
採用年
1906年12月16日
成り立ち
コロンビア内のイチ構成国家だったパナマ。昔も変わらず海運の要所だったこともあり、領事館が当時から置かれており、領事の信任状を提出する際に国歌を流すことが慣例だったが、国歌が存在しなかったため流せずにいた。
1903年11月3日にコロンビアから独立後も、国旗はあったが国歌がない状態が続く。そこで独立記念式典の国旗掲揚で使用された『Marcha Hiawatta』が国歌の代わりとしてしばしば使われることとなる。
1903 年 12 月 25 日、この地に初めて着任したアメリカ公使の信任状授与式典では国歌を流すことができなかった。1904 年 7 月 18 日に2番目の着任者としてコスタリカ公使が来ることとなり、パナマ大聖堂教会のオルガン奏者として活躍していたサントス・ホルヘが現状を悲しみ制作したのが『地峡賛歌』のメロディだった。元々は愛国的な詩として親しまれていた「Himno a Bolívar」(教育省長官のJuan Agustín Torresが1897年に作曲)をもとに、学校で歌う曲として作曲した作品だった。これをバンド用に編曲したものがパナマの賛歌となり、のちに国歌『地峡賛歌』のメロディとなる。
(『Marcha Hiawatta』がイギリス人の作曲家が制作したものであることから、サントス・ホルヘは国歌を選ぶコンペを行うよう政府に要求して、コンペが実現し選ばれたのが現在の国歌という話もある)
曲の完成後、サントス・ホルヘが友人のヘロニモ・デ・ラ・オッサに作詞を依頼し出来上がったのが『地峡賛歌』というタイトルの詩だった。この作品が1904年11月3日のHeraldo del Istmoの9ページ目に掲載され国民に知られるようになる。1904年に、サントス・ホルヘは最初の詩に比べ短くなったことに合わせ3小節短くした。当時は『Himno Patriótico Istmeño』と呼ばれ、Heraldo del Istmoの20号に掲載され、これが最初の国歌となる。その後、ヘロニモ・デ・ラ・オッサは歌詞の修正を行い、翌年11月28日同誌に再び掲載された。さらに同年11月から翌年12月の間に2度目の修正が行われ、1906年12月16日に制定された法律No39によって国歌として承認。この変更も全てヘロニモ・デ・ラ・オッサが行った。
EXCELSIOR
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憲法では、第一章6条で1949年に制定された法律No34によって定められた国歌が国の象徴と記載されている。
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1949年12月15日に制定されたNo34で国歌がJerónimo OssaとSantos Jorgeによって制作され、所有権は国家が持つと定められた。
1956年3月6に施行された法律No71によって11月1日が「国歌の日」に定められている。
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2017年12月22日、大統領令337号によって国歌の取り扱いについて詳しく定められている。
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公式には、ピアノと声楽、吹奏楽とパーカッションバンド、合唱団の有無にかかわらず交響曲の3つのスタイルが存在する。
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テレビ局、ラジオ局、インターネット放送局は午前 6 時と送信終了時に国歌を声楽付きで放送することが義務付けられている。24時間放送の場合、午前 6 時に一度中断し国歌を流さなければならない。
歌詞
【コーラス】
Alcanzamos por fin la victoria
En el campo feliz de la unión;
Con ardientes fulgores de gloria
Se ilumina la nueva nación.
Con ardientes fulgores de gloria
Se ilumina la nueva nación.
【1】
Es preciso cubrir con un velo
Del pasado el calvario y la cruz;
Y que adorne el azul de tu cielo
De concordia la espléndida luz.
El progreso acaricia tus lares.
Al compás de sublime canción,
Ves rugir a tus pies ambos mares
Que dan rumbo a tu noble misión.
(コーラス)
【2】
En tu suelo cubierto de flores
A los besos del tibio terral,
Terminaron guerreros fragores;
Sólo reina el amor fraternal.
Adelante la pica y la pala,
Al trabajo sin más dilación,
Y seremos así prez y gala
De este mundo feraz de Colón.
(コーラス)
歌詞 日本語訳
歌詞 カタカナ読み
国歌に関するリンク
【司法省 “Nuevo manual sobre diseño y uso de los Símbolos de la Nación es aprobado por Decreto”】
【国家シンボル委員会 “Jerónimo Ossa Escobar”】
【国家シンボル委員会 “Santos Jorge Amatriaim”】
【駐米パナマ大使館 “Patriotic Symbols”】