バチカン市国 国歌「教皇賛歌」
バチカン市国 国歌「教皇賛歌」
タイトル
Inno Pontificio(確認中)/教皇賛歌
“教皇行進曲”と紹介されることもあるが、これは作曲したグノーがつけた名。その後、『教皇賛歌』に改められている。
作詞
Antonio Allegra /確認中 (イタリア語)
1905年生まれのオルガニスト。作詞時はサン・ピエトロ大聖堂のオルガニストだった。1969年逝去。
Raffaello Lavagna /確認中 (ラテン語)
1918年生まれの司教。逝去年不明。
作曲
Charles François Gounod /シャルル・フランソワ・グノー
1818 年6月18日フランス・パリで、画家の父親と音楽家の母親の元で生まれる。1840年にイタリア・ローマに移住し、そこで出会ったラコルデール神父の影響で宗教音楽に専念。ウィーンとライプツィヒで働いた後フランスに帰国したのち、「ファウスト」や「アヴェ・マリア」など名曲を残す。1893 年 10 月 17 日にフランスのサン クルーで孫を偲んでレクイエムを作曲中に脳卒中で逝去した。
オーストリア第二の国歌とも言われる『美しき青きドナウ』を作曲したメンデルスゾーンと交流もあった。
採用年
1949年10月16日
成り立ち
バチカン市国最初の国歌は1857年にVittorino Hallmayrが作曲した『凱旋行進曲』のメロディだった(アイーダの挿入歌とは異なる)。Vittorino Hallmayrはオーストリア人で、教皇領に駐屯していたオーストリア軍の47歩兵連隊音楽隊の指揮者。1857年6 月 9 日午後 7 時、ローマ教皇ピウス9世がボローニャに訪問した際に演奏されたのが初演となり、教皇庁国務局は、それまで国歌がなかったため『凱旋行進曲』を初代『教皇賛歌』として採用することを決定する。
初代『教皇賛歌』が使われる中、誕生したのが2代目の『教皇賛歌』となる『教皇行進曲』だった。熱心なカトリック信者だったグノーが1869 年のピウス9世による司祭聖年祭に合わせ作曲し、同年4 月 11 日の午後に初めて演奏された。この曲は人気を博したものの正式な国歌になることはなく、誕生から81年間初代『教皇賛歌』が国歌であり続ける。
1949年10月16日、260代ローマ教皇ピウス12世は国歌を『教皇行進曲』に変更することを決定した。聖年の1950年が翌年に控えていた。決定後、初代『教皇賛歌』が公式の場で演奏されたのは、1949年12月24日のクリスマスイブと、1950年の聖年の年の始まりの日だった。ともに、2代目『教皇賛歌』と合わせて演奏された。クリスマスイブでの演奏が2代目『教皇賛歌』の公の場での初演となる。
1949年に国歌として認められた際、当時サン・ピエトロ大聖堂のオルガニストだったAntonio Allegraがイタリア語の歌詞を作成。のちに、世界中の信者が国籍関係なく歌えるようにとRaffaello Lavagna司教によってラテン語版も作られ、1991 年 6 月 15 日にバチカン放送創立60周年を記念しラテン語版が公式に演奏された。
EXCELSIOR
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憲法に相当する基本法では国旗には触れているが国歌の記載はない。
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法律は確認できなかった。
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公用語はラテン語だが、イタリア語版が歌われることが多い。
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バチカン市国は“国歌”ではなく“賛歌”であるという立場でいる。
歌詞
【イタリア語】
Roma immortale di Martiri e di Santi,
Roma immortale accogli i nostri canti:
Gloria nei cieli a Dio nostro Signore,
Pace ai Fedeli, di Cristo nell’amore.
A Te veniamo, Angelico Pastore,
In Te vediamo il mite Redentore,
Erede Santo di vera e santa Fede;
Conforto e vanto a chi combatte e crede,
Non prevarranno la forza ed il terrore,
Ma regneranno la Verità, l’Amore.
歌詞 日本語訳
歌詞 カタカナ読み
国歌に関するリンク
【バチカン市国公式 “Inno Pontificio e la sua storia”】
https://www.vatican.va/news_services/press/documentazione/documents/sp_ss_scv/inno/inno_scv_storico_it.html
【バチカン市国公式 “Inno Pontificio”】
https://www.vatican.va/news_services/press/documentazione/documents/sp_ss_scv/inno/inno_scv_testo_it.html
【Direzione delle Telecomunicazioni e dei Sistemi Informatici “Inno Pontificio e la sua storia”】
https://www.vaticanstate.va/it/stato-governo/note-generali/inno.html
【The British Museum “Charles Gounod”】
https://www.britishmuseum.org/collection/term/BIOG29445
【CHARLES GOUNOD“REGARD SUR LA VIE ET L’OEUVRE DE CHARLES GOUNOD”】
http://www.charles-gounod.com/gounod-en-resume.html