奪われていた!? ケニア国歌 著作権問題
アフリカの経済大国と言われて上位に出てくる国の1つにケニアがあります。槍を持った人たちを想像する方もいるかもしれないが、実際に訪れたことのある人のお話を聞くと首都は高層ビルが立ち並び想像するようなサバンナとは程遠いそうです。そんな大国ケニアの国歌『おお、万物の神よ』の著作権がイギリスの音楽会社にこっそり取られていたことが今月判明しました。
イギリスの音楽会社にケニア国歌の著作権が取られた!?
2月5日、ケニア著作権委員会がイギリスの音楽制作会社De Wolfe Limitedが国歌の著作権を侵害していないかどうかを調べるためにユーチューブの利用規約を調査していると発表。
「国歌の著作権が奪われている?」
委員会が調査を始めたきっかけは、これに気づいたのは1人のユーチューバーでした。ケニアを含むアフリカ国歌ランキングの動画をアップした所、AdRev Publishingから「著作権を侵害している」と通告を受けます。
通告を受けた動画
このAdRev Publishing、 ユーチューバーには知られた存在のようでフリー音源に対しても著作権を侵害することもあるそうです。著作権侵害を通報されると動画再生数が増えても報酬が支払われなくなってしまうという・・・
ちょっとややこしいですが、AdRev Publishingに著作権侵害の通知を依頼したのが今回問題になっているイギリスの音楽会社De Wolfe Musicというわけです。
通告を受けたユーチューバーが経緯を説明してくれています^^
ケニア側の反応
司法省の所管にあるケニア著作権委員会(KECOBO)は
「De Wolfe Musicによる国歌を侵害しているすべてのコンテンツを削除するよう要求する」
と理事会で声明を発表しました。
国歌などの録音用の著作権は公開されてから50年、1963年に発表されたケニア国歌はすでにパブリックドメインとなっています。理事会はこれを認めた上で、国歌という点を考慮して保護されていると主張しています。
「どの国の国歌にも定められた場所があり、国の旗、紋章および名前に関する法律の規定があるため、誤用および不適切な使用から国歌を保護することができます」
彼らが言うようにケニア憲法 99章において、国歌、紋章、名前および他の同様の記号の使用は制限されていて、利用する場合は内務担当大臣の許可が必要であると明記されています。
どうなるケニア国歌!?
ケニア著作権委員会は国歌に対する無許可の著作権侵害を防止するための法的および行政的措置を関係機関と検討しています。
ビジネス情報サイトBUSINESS INSIDER AFRICAによれば、De Wolfe Musicはケニアの国歌のアレンジメントとインストゥルメンタルのみを著作権で保護しているとのこと。全てを抑えているわけではないものの気持ち悪いことには代わりありません。
国歌に著作権をかけるのは反対です。
これはケニアだけの問題ではないんじゃないでしょうか?他の国歌も取得されているのではと思います。君が代ももちろん危ないですよね。
この事件、今後の行方に注目です!
ケニア国歌『おお、万物の神よ』に関する基本情報はコチラ