韓国国歌「愛国歌」を取り巻く(いていた)3つの問題

先日投稿したケニアのように(奪われていた!? ケニア国歌 著作権問題‎)一見しっかりしているように見える国歌も実はスキだらけ。世界を見渡してみると問題を抱えた国歌がたくさんあることがわかります。今回は、そんな問題を抱える曲の一つ韓国国歌「愛国歌」をご紹介します。

作曲者である安益泰は日本のスパイだった!?

最近、驚くべき研究結果が発表されました。それは作曲家である安 益泰(アン・イクテ)が旧日本軍のスパイ活動に関与していたというものです。

彼が日本とつながっている事は以前から知られていました。大統領賞を送られた後、日本や天皇をたたえる曲を作っていたことが様々な資料から判明し、10年前に刊行された「親日人名辞典」に名前が掲載されています。

そんな安益泰の親日行動を研究してきた韓神大学教授で政治学者の李海榮氏が安益泰の欧州活動を分析した新刊『安益泰ケース』を発表。ここで書かれているのが安のスパイ活動疑惑です。以降、1月16日に中央日報が報じた記事を元に記事を書きます。

(元ネタ:https://japanese.joins.com/article/210/249210.html

著者の主張の論拠となっているのは、1941年に安益泰が『君が代』をピアノ演奏したという内容の寄稿文。寄稿した在ベルリン満州国公使館参事官の江原綱一という人物がキーマンになっています。米陸軍欧州司令部情報局文書によれば、江原は在独日本情報機関の総責任者でした。

そんな彼が寄稿文に「安君が私に相談があるといって訪ねてきた」「独ソ戦争が始まった年からベルリンで彼と一緒に暮らすことになった」と書いています。

李教授は

「安益泰は江原の特殊工作員や彼の重要な別の何かか、でなければそのどちらともだったかもしれない」というホフマンの主張を引用した後、「エキタイ・アンが江原の家で早ければ1941年末から1944年4月初めまでほぼ2年半近く寄宿していたという事実は安益泰が江原の『スペシャルエージェント』であるという強い心証」と主張します。

国歌の作曲家が親日家だったという理由で変更を求める声があり、それが原因なのか法律でも未だ国歌として認められていません。

 

子孫が著作権料独占問題

2005年まで個人が国歌の著作権を持っていたということもありました。原曲である『コリアファンタジー』の著作権と一緒に作曲者の妻ロリータ・安が所有し、日本円で年間50〜80万円の著作権料を受け取りスペインのマヨルカで暮らしていました。それを知った国民は激怒。大きな問題となりました。

母国で問題になっていると知った安夫人は

「これまで私たち家族は『愛国歌』の著作権料をはじめ、どのような利益も求めなかったばかりか、『愛国歌』は事実上公共財だと考えてきた」

「『愛国歌』は国民の皆さんの所有であり、それに関するいかなる決定も国民の皆さんが下して頂きたい」

と駐スペイン韓国大使館を通じてコメントをだし、その後すぐに帰国。

「“愛国歌(国歌)”の著作権を韓国民に条件なしに、無償で譲渡する」と発表し、

「愛国歌は故人(安益泰氏)が韓国を愛す心から、韓国民がいつでも歌えるように作った歌であることから、韓国の所有」とも話しました。

その後、政府に愛国歌の無償譲渡証書を渡し、現在は国が著作権を管理しています。

 

著作権問題はベトナムでも・・・「ベトナム国歌の著作権問題

 

イラン 韓国国歌パクリ疑惑

国内だけでなく、海外の疑惑にも関与している・・・というか巻き込まれている愛国歌。サッカーW杯ブラジル大会でのこと、インターネット上でこの疑惑が取り沙汰されます。

言われてみれば・・・

韓国国歌『愛国歌』

 

イラン国歌『イランの歌』

イラン国歌作曲者ハサン・リヤーヒは疑惑が上がった際インタビューで伝統楽器や伝統音楽を活用していることを挙げ否定しています。また、彼はこのように答えています。

「イラン国歌は韓国より良い曲です。形式と調和とオーケストレーションの点で優れているとプロのリスナーは認識しています。」

また類似点が多いという質問には

「これらは世界中の国歌に似ていると思います。似ているのは四拍子であることです。しかし作品の構成という点では、イランと韓国は異なります。」

 

イラン国歌は公募でした。制作者の名前を伏せた上で評議会メンバーによって選定が行われています。最初の審査で10作品、そこから選ばれた3作品がシンフォニーオーケストラと合唱団によって録音され指導部に送られ選ばれました。

もし韓国国歌のパクリだったとしても過程を踏んで選ばれたものであれば騒ぎ立てなくてもいいんじゃと思うのですが・・・

もし疑惑が事実ならば韓国国歌がそれだけ優れたものだと言えますね!