ギリシャ共和国 国歌「自由への賛歌」

ギリシャ共和国 国歌「自由への賛歌」

タイトル

Ύμνος εις την Ελευθερίαν(確認中)/自由への賛歌

作詞

Διονύσιος Σολωμός /ディオニシオス・ソロモス

1798年ザキントス島生まれ。1810年にイタリアに渡りパヴィア大学で法律を学ぶ。しかし、法律よりも文学に興味を持ち1818年にザキントスに戻るとイタリア語で宗教をテーマにした詩の創作を皮切りにギリシャ語での詩を書きだす。1828年からコルフ島に移住し、最後の時まで過ごした。晩年は脳卒中を患い1857年2月9日逝去。

作曲

ΝικόλαοςΜάντζαρος /ニコラオス・マンジャロス

1795年10月26日コルフ島生まれ。高等教育を受けたのち音楽に没頭。1823年にはイタリアに渡り複数の都市を周った後ナポリに定住した。才能が認められ、ミラノ音楽学校やナポリ音楽院に招聘されるも「ギリシャの若者の音楽教育のために働きたい」と断り、コルフに戻り祖国の音楽教育に尽力した。1840年にフィルハーモニー協会が設立された際にはマンジャロスが生涯にわたり会長であることが宣言される。当時これだけ評価された作曲家だったにも関わらず現存作品は少ない。1872年、自宅で音楽を教えている際に逝去した。

採用年

18648月4日

大統領府やギリシャ議会ウェブサイトでは1865年と紹介しているが、1865年とするところもある。また法律で定められていることは確認できず、王政令で採用されて以降、慣例として歌われているようだ。

成り立ち

オスマン帝国からの独立宣言をしたギリシャ。このギリシャ独立戦争を触発されて詩人ソロモスが1823年5月にザキントス島で書いた158のスタンザからなる詩「自由への賛歌」に、友人である音楽家のマンジャロスが1828年にメロディを付けたものが現国歌の始まりだ。しかしこれは現在の国歌の形とは異なり、男声4部合唱によるフォークソング風のものとして作られたという。
1844年、国歌を想定してマンジャロスが再びソロモスの詩を基に曲を制作。初代国王オソン一世に提出するも、国歌にはならず制作者の2人には勲章が授与された(ソロモスは救世主勲章のゴールドクロス、マンジャロスは同勲章のシルバークロス)。しかし国民には親しまれ、バトルソングとして人気になる。ちなみにこの時代の国歌は、ハイドンが作曲した現在のドイツ国歌『ドイツの歌』のメロディと同じだった。(確認中)
オソン一世退位直前の1861年、陸軍大臣がマンジャロスに「自由への賛歌」に基づいた行進曲の制作を依頼。ここで2度目の大きな変更が成された。
クーデターによってオソン一世が退位し、デンマーク王室からゲオルギオス一世が即位。1864年8月4日新憲法が制定された年、王政令によって『自由への賛歌』が国歌として採用された。1865年という情報もあり。

EXCELSIOR

憲法では規定がない。

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法務省のウェブサイトでは1990年以前は遡れず、法的根拠は確認できなかった。

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国歌に関する刑法は確認できなかった。

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オリジナルの歌詞は158節ある。これを取り上げ、外務省では世界一長い歌詞を持つ国歌として紹介されているが、大統領府によれば最初の24節のみが国歌として認められている。駐日大使館に確認した所、24節のみが国歌として認められているとのこと。

オリジナル歌詞全ての英訳は下記サイトで見ることが出来る。
https://greekreporter.com/2021/03/24/greek-national-anthem-greece-hymn-to-liberty/

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オリンピック発祥の地であるギリシャへの敬意をこめ、オリンピックの閉会式で流される。

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歌詞が作られたとされるザキントス島は『紅の豚』のモデル地として知られる。

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キプロスの国歌も同じ歌詞とメロディで歌われている。

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作詞家ソロモスの名を冠した博物館がコルフ島にある

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クレタ州の州歌として違う歌詞で歌われていた時期が短命ながらあった。

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2021年、1821年の革命200周年を記念してギリシャ手話通訳者協会によって初めて手話国歌が作成された。

歌詞

Σε γνωρίζω από την κόψη

Του σπαθιού την τρομερή,

Σε γνωρίζω από την όψη,

Που με βιά μετράει τη γη.

 

Απ’ τα κόκκαλα βγαλμένη

Των Ελλήνων τα ιερά,

Και σαν πρώτα ανδρειωμένη,

Χαίρε, ω χαίρε, ελευθεριά!

歌詞 日本語訳(製作中)

We know thee of old

Oh divinely restored,

By the light of thine eyes

And the light of thy sword.

From the graves of our slain

Shall the valor prevail

As we greet thee,

As we greet thee again,

Hail, Liberty! Oh, Hail!

(外務省英語版サイトに記載された英訳を参照)

歌詞 カタカナ読み(製作中)

 

国歌に関するリンク

【大統領府(キャッシュ) “国歌”】
https://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:t6Idpf-ZrXcJ:https://www.presidency.gr/en/presidency/the-national-anthem/+&cd=32&hl=ja&ct=clnk&gl=jp

【外務省(英語) “国家のシンボル”】
https://www.mfa.gr/missionsabroad/en/about-greece/government-and-politics/state-symbols.html

【外務省(英語) “2月9日、私たちは国際ギリシャ語の日を祝います”】
https://www.mfa.gr/missionsabroad/en/slovenia-en/news/on-february-9th-we-celebrate-the-international-greek-language-day-the-universality-of-the-greek-language-and-the-linguistic-coincidence-between-greece-and-slovenia-februarja-praznujemo-mednarod.html

【外務省(英語) “2月9日国際ギリシャ語デー”】
https://www.mfa.gr/missionsabroad/en/estonia-en/news/international-greek-language-day-february-9th.html

【ギリシャ議会 “自由への賛歌”】
https://www.hellenicparliament.gr/onlinePublishing/YMN/index.htm

【ギリシャ文化省 国立ブックセンター “ギリシャ作家アーカイブ”】
http://www.ekebi.gr/frontoffice/portal.asp?cpage=NODE&cnode=461&t=425

【TA METEORA “ギリシャ国歌の制定”】
http://www.ekebi.gr/frontoffice/portal.asp?cpage=NODE&cnode=461&t=425

【TA METEORA “ソロモス”】
https://www.tameteora.gr/eidhseis/texnes-grammata/10107/1798-1857/

【UrbanLife.gr “国歌の作曲家”】
https://urbanlife.gr/editors/o-synthetis-toy-ethnikoy-mas-ymnoy-nikolaos-mantzaros/

【tvxs “国歌をめぐる”】
https://tvxs.gr/news/%CF%83%CE%B1%CE%BD-%CF%83%CE%AE%CE%BC%CE%B5%CF%81%CE%B1/%CE%BF-%CE%BD%CE%B9%CE%BA%CF%8C%CE%BB%CE%B1%CE%BF%CF%82-%CE%BC%CE%AC%CE%BD%CF%84%CE%B6%CE%B1%CF%81%CE%BF%CF%82-%CF%80%CE%AD%CF%81%CE%B1-%CE%B1%CF%80%CF%8C-%CF%84%CE%BF%CE%BD-%CE%B5%CE%B8%CE%BD%CE%B9%CE%BA%CF%8C-%CF%8D%CE%BC%CE%BD%CE%BF

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