日本初、唯一のストレートエチオピアンコーヒー専門店 『エチオピアン コーヒーハウス』
来月、エチオピアコーヒーの専門店が葛飾区でオープンすると聞き取材へ。
最寄りの金町駅から徒歩5分と好立地。
直進すると右側に、金町一番街通りがあります。
その通りへ曲がります。
ひたすら真っすぐ行くと写真の様な五差路に出ます。
ここを右折。
少し歩くと
「Ethiopian COFFEE HOUSE」
の看板を発見!
白壁に緑色の窓枠がとってもオシャレ。
「こんにちは~」
素敵な笑顔で出迎えてくれたのはエチオピア人オーナーのダウィットさん。
日本とエチオピアでの貿易商をする中で、今回お店を開く事に。
その経緯や想いを聞きました。
エチオピアから縁の無かった日本へ
―日本語がお上手ですが、日本は長いのですか?―
いやいや、まだまだです。
初来日したのは2008年ですから、そろそろ10年になります。
駐日エチオピア大使館の依頼で日本とエチオピアの共通した文化を紹介する映像を作成するための撮影に来たんです。
―それがきっかけで10年以上日本に?―
そうです。
日本が好きになっちゃったんですね^^
―日本のどんな所に惚れたんですか?―
街がきれいだとか理由はいくつかありますが、日本人のマナーが素晴らしかったんです。
電車の中は静かですよね?ああいうのが好きです。
あと、一番いいなと思うのは、そんなに問題ないことでも
「すみません」「ありがとう」
って日本の方って言いますよね?
そういった気遣いが好きです。
それで日本に住みたいと思ったんですよ。
―不安なありませんでしたか?―
そうですね。最初は日本語が分からないですから。
勉強しましたね^^
お金に関しても不安がありましたけど、途中からこう思っていました。
「日本人は頑張っているからお金をもらっている。それなら僕も頑張ればやっていける」
―うーーーん。それでも日本は物価が高いとか・・・・―
ツーリストにとってはそうですけど、住んでいる人には関係ないですよ。
働いてお金をもらっていれば問題ありません。
日本人と同じです。
―現在は日本とエチオピア間の品を取り扱っていますよね?―
まだ本格的にではないですが、徐々に大きくしていく予定です。
―貿易海外の物を日本に輸入するのは大変だと聞きました―
すごく大変です!!
検査にはお金がかかりますし、書類も沢山用意しなければいけません。
もちろん代行業者に任せてもいいんですが、どうせやるなら自分でやって覚えたいなと思ったんです。
できるまでは自分でやらないと嫌だなと思ったんです。
私には、来日してから出会った奥さんがいるんですが、彼女と2人で頑張りました。
彼女とは常に一緒に頑張ってやっています。
日本で唯一のストレートエチオピアコーヒー専門店
―3月10日にお店が開きますね。準備は大変でしたか?―
この場所を決めてから4カ月かかりました。内装のほとんどは自分でやりましたので。
―なぜお店を開こうと?―
エチオピアをもっと多くの日本人に知ってもらいたいからです。
前々からエチオピアを紹介するイベントは日本でやっていたんですね。
それを自分でお店を持って出来ないかと思ったんです。
エチオピアはコーヒー発祥の地ですし、アフリカ最大のコーヒー生産国です。
でも、日本でのエチオピアの知名度はいまいちですよね。
日本のカフェを周りましたが、エチオピアコーヒーを本当に美味しく飲めるお店が少ないなと思ったんです。
それなら自分のお店を持って、そこで美味しいコーヒーを提供したいと。
バリスタの仕事をして勉強していましたし、なによりも私の生まれた地もコーヒーの産地だからというのもあって、
コーヒーを通してエチオピアを紹介したいと思い立ちお店を作りました。
―お店でイベントをやると聞きました―
そうなんです。
エチオピアにはコーヒーセレモニーというお客さんにコーヒーをふるまう習慣があります。
日本の茶道のようにやり方もあるんですね。
それが出来るようセレモニーに使う台もあります。
―奥様は反対しませんでしたか?―
最初は心配していましたが、コーヒー豆の輸入などもずーーと一緒に色々やってきましたので、今回も一緒にやってくれています。
―何種類の豆を取り扱う予定なんですか?―
最初は3種類なんですが、夏ごろまでに5種類ぐらいまで増やしたいと思っています。
まだ手続きの関係で仕入れられていないですが、今日本では販売されていない豆を輸入する予定です。
―お店のこだわりを教えてください―
①ベストクオリティの豆を出す
コーヒーの収穫時期の11月頃なんですが、毎年その時期にエチオピアに行って自分で豆を見て仕入れています。
エチオピアの豆はグレード5からグレード1まで質の良さによってランクが付けられるのですが、
私が扱っている豆は最高品質の“グレード1” だけです。
②鮮度の良い豆を出す
焙煎をすると豆が酸化して本来の味が劣化していくんです。
なので、大量の豆を一気に焙煎するのではなく、
新鮮な状態でお出しできるよう焙煎は少量ずつ行っています。
もちろん豆を挽くのも注文が入ってからです。
新鮮なものは味も香りも違います。
エチオピアでは香りを楽しむことも大事な要素なんですよ。
ヨーロッパでは香りもじっくり楽しむエチオピア式のコーヒーが流行っているんですね。
日本でも是非体験してもらいたいと思っています。
そのためには鮮度がとても重要なんですね!
③お菓子もこだわる
コーヒーに合うハンドメイドのお菓子を出す予定です。
豆にはそれぞれ味に違いがありますよね?
なので“それぞれ”に合うお菓子を用意したいんです。
奥さんはお菓子を勉強していた人ですから、彼女に作ってもらいます。
今、エチオピアの蜂蜜を使ったお菓子を考案中です^^
目の前でハンドドリップで淹れたコーヒーで楽しむ贅沢な時間
「どうぞ」
と言われ出されたのがエチオピアの模様が描かれたカップに注がれたコーヒー。
いただいたのは
”グジ ナチュラルG-1”
香りは本当にフルーティ!!!
コーヒーとは思えない華やかなさです。
味は柔らかで口の中に残るざらつきが全くなく、苦みよりもまろやかさやと香りが口の中で広がります。
エチオピアの著名な生産地シダモ。
その地で採れる中でも”グジ”地区はスペシャルな一品として重宝されているんだとか。
「ヨーロッパやアメリカでは香りを楽しむエチオピア式のコーヒータイムが人気なんです。
質の良いエチオピアコーヒーは香り高いんです」
とダウィットさん。
彼が自信を持って提供するわけが分かった気がします。
日本とエチオピアの懸け橋に
―コーヒーを通してエチオピアを紹介するというのはいいですね―
将来的にはエチオピアコーヒー豆を仕入れたいという日本の人たちのためのツアーを企画したいんです。
―そんな事をしたらライバルが増えちゃいますよね?―
それはいいんですよ。
私の目的は日本とエチオピアの文化を紹介することで両国がもっと仲良くなってもらいたいということなんですね。
だからエチオピアコーヒーが紹介できる事は良いことなんです。
将来的には日本とエチオピアを繋げるものをやりたいと思っていますし、
将来的には子供たちにもその架け橋になって欲しいと願っています。
葛飾区はエチオピア人が年々増えている地域の一つ
四ツ木周辺はエチオピアの方々が多く住むようになり、
リトルエチオピアと呼ばれるようになりました。
これからエチオピア人コミュニティはどのように拡大していくのでしょうか。
先日、日本に長く住むネパール人からこんな話を聞きました。
「私が来日した時(20年程前)は、ネパール人が多く住んでいなかったので必死で日本語を勉強しました。
そうしなければ生きられませんでしたから。でも今は違います。
多くのネパール人が住んでいますので日本語が話せなくても不自由はありません。
ですから今、日本語が話せないネパール人は多いですよ」
彼らはもちろん、日本人にとってそれは良いことなのでしょうか。
恐らくそれは互いの交流をしていないということです。
コミュニティで固まり日本人と交流せずとも生活出来てしまう。
“エチオピア コーヒーハウス”の様な店は日本とエチオピアの人たちの距離を縮める重要な役割を担うことになります。
日本人も積極的にこういったお店に行きエチオピア人と交流し
「日本語を覚えたい」「エチオピアをもっと知りたい」
と互いに思う関係になって欲しいと思います。
今後も応援していきたい店です^^
本当にコーヒーが美味しい!
お店情報
【店舗名】エチオピアン コーヒーハウス
【住所】125-0041 東京都葛飾区東金町2-19-13
【営業時間】9:00〜17:00
【定休日】日・月・火
【TEL】080-9464―8558
【HP】https://www.selamstore.net/
コーヒーを飲んだら次はエチオピアの料理を楽しみませんか?
当プロジェクトはエチオピアを紹介するイベントを開催しています!
不定期に大使館と開催