モーリシャス共和国 国歌「母国」

モーリシャス共和国 国歌「母国」

タイトル

Motherland(マザーランド)‎ /母国

作詞

Jean Georges Prosper /確認中

1933年、モーリシャス ポートルイス生まれ。ポートルイス王立大学を卒業後、私立中学の教師を務めながら新聞記者としても活動した。1960年代には地方議員を目指すも落選。落選後はフランスのソルボンヌ大学で博士号を取得し、駐フランス大使館で勤務。1972年に帰国し、モーリシャス教育研究所で教鞭をとり、1986年から1993年までネルソン マンデラ アフリカ文化センター信託基金の初代所長を務めた。

作曲

Philippe Gentil /確認中

1928年2月9日モーリシャス生まれ。バイオリニストで、警察音楽隊のトランペットやサックス奏者。2021年1月26日午前3時15分ごろ、モーリシャルのカトルボンヌで逝去した。

採用年

1968年

成り立ち

イギリスの植民地でイギリス国歌『神よ女王を護り給え』が歌われていたモーリシャス。1966年、議会で独立を求める動議が全会一致で採択されるなど独立の準備が進んでいた。そんな中、1968年に国歌の詞を決めるコンテストが行われ、著名なモーリシャスの詩人Jean Georges Prosperによる英語の作品が選ばれ、電話で本人に採用の通知がされた。彼は国の独立を予想し同じ年の1月には3節からなる詩を書き始めていたという。その詩に当時警察音楽隊の警視正だったPhilippe Gentilがメロディをつけ国歌『母国』が完成する。Philippe Gentilは当時散歩をしていると頭の中にメロディが流れてきて、帰宅後それをすぐにメモし、半分を書き上げ2日後に完成させたと証言している。後日、勤務先の警察音楽隊の同僚に演奏させた。その曲を聞いた警察音楽隊の指揮官Philippe Oh-SanがJean Georges Prosperが作品にぴったりの歌詞を作ったことをPhilippe Gentilに伝え、国歌の選考委員にメロディを提出しコンテストに参加するよう求めたという。
同年、ラジオで国歌が流された。3月12日正午にシャン・ド・マルス広場にて行われた独立式典ではイギリス国歌が流されながら英国国旗が降ろされたのち、『母国』が流れる中モーリシャス国旗が掲げられ、多くの人に『母国』が知られるようになる。

EXCELSIOR

憲法での言及はない。

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2022年4月28日に公布された制定された法律“Design and Use of the “Arms of Mauritius”, National Flag and National Anthem”によって国歌の取り扱いについて定められ、首相の許可なく使用することやビジネスの使用を禁止し、遵守しないものへの罰則を設けた。

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3月12日の式典前の一週間は雨が続いていたが、式典当日の午前10時頃雨があがり、奇跡だと言われたという逸話がある。

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1982年、社会主義政党のMouvement Militant Mauricien (MMM)が政権を握ると、公式の式典や国営放送でモーリシャス・クレオール語で国歌が歌われるようになる。翌年の独立記念式典でもモーリシャス・クレオール語で国歌が歌われた。この政策に対し連立を組んでいたモーリタニア社会党が反発。式典の同月に連立が解消されるキッカケの一つとなり、次の選挙で政権交代となった。現在、公の場では英語のみで歌われる。

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国歌コンテストは賞金などはなかった。

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制作者2人は大英帝国勲章(MBE)を授与されている。

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警察音楽隊の指揮官Philippe Oh-Sanがメロディに修正を加え現在の形となったという情報あり。

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1968年3月12日の独立記念日、全国紙はモーリシャス警察音楽隊のPhilippe Oh-Sanの名前と写真を国歌作曲者として誤って掲載したという情報あり。

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Philippe Gentilが亡くなる18日前に国歌を歌った様子が公開されている。
https://www.youtube.com/watch?v=O01Iz3zLDXs

歌詞

Glory to thee, Motherland
O Motherland of mine.
Sweet is thy beauty,
Sweet is thy fragrance,
Around thee we gather
As one people,
As one nation,
In peace, justice and liberty.
Beloved Country,
May God bless thee.
For ever and ever.

歌詞 日本語訳

 

歌詞 カタカナ読み

 

国歌に関するリンク

【Government of Mauritius “National Anthem”】

【NewsGov “Arts and Culture: Minister Teeluck lauds contribution of local artists”】

【NewsGov “First Day Cover and New Postage Stamp mark 30th Anniversary of the Republic of Mauritius”】

【National Library of Australia “Aubepine / Jean Georges Prosper”】

【Cambridge University Press “Creole Publics: Language, Cultural Citizenship, and the Spread of the Nation in Mauritius”】

【MAURITIUS TIMES “How I Lived the Independence Period”】

【Le Matinal “The National Anthem, The Pride Of Mauritians, Is The Work Of Jean-Georges Prosper And Philippe Gentil”】

【lexpress “Jean-Georges Prosper: «Que notre pays reste un exemple de coexistence pacifique et de dialogue»”】

【lexpress “Décès: Philippe Gentil joue l’hymne de fin”】

【lexpress “Philippe Gentil: «On ne m’invite plus aux célébrations du 12 mars»”】

【lexpress “Jean Georges Prosper: «L’histoire n’a pas fini de régler mon compte»”】

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