国の歴史はあれど 国歌の歴史は浅い!? 国歌に昇進した国歌たち
国に国歌があるというのが当たり前だと思ってはいませんか?実は国として国歌を持っていない所が意外とあるんです。
国歌が無いってどういうこと?
国歌が無い国
少し前までアフガニスタンは国歌を持たない国でした。
過激なイスラム思想を持つタリバンが政権を担っていた時代、彼らは音楽が悪だという思想から国中から音楽を排除。国歌も例外ではありませんでした。
また、イギリスも国歌が無いという見方が出来ます。
実はイギリスは国として“国歌”というものを定めていません。ですので正式に国が国歌と言えるものが無いので、国歌が無い国と言えます。
そのため国歌を聞く事が出来るスポーツイベントでは競技によって異なります。
オリンピックでは「女王陛下万歳」が流れますが、ラグビーやクリケットでは「エルサレム」という曲が流されます。ウェールズ、北アイルランド、スコットランドが独自の国歌を持っていることが公式国歌へ昇格させない理由だと考えられます。いずれにしても歴史ある国の国歌が正式には存在しないというのは面白いですね。
イギリスがこの状態ですから、意外な国々が最近国歌を制定してたりします。その一例をご紹介します。
日本国「君が代」
意外と知られていませんが「君が代」が国歌に定められたのは1999年のことです。この法律が制定される数年前から学校での国歌斉唱の義務化が問題視されていました。ここで小渕内閣が国会に提出したのが「国旗及び国歌に関する法律」です。ここで作曲者や作詞者も明記されることになります。初演が1880年であることを考えると制定までかなり長い時間がかかっていますね。
動画は個人的に大好きな長野五輪時に演奏された雅楽による君が代です。
ドイツ連邦共和国「ドイツの歌」
日本より少し早目の1991年に制定。実は制定はかなり前からされてはいたが、東西分裂の際にナチス時代に歌われていたこの曲を国歌として採用することを控えていたが、暫らくして西ドイツが採用する。そしてご存知の通り東西が統一。そのタイミングで国歌も改めてドイツの国歌として正式に制定される事となった。
動画は東ドイツとの統一を決めた際の西ドイツ議会の様子。統一を決めた直後自然と国歌斉唱が始まります。
「兄弟のごとく心を一つに手を携え」など歌詞の意味を感じながら聞くと・・・
涙出ます。
イタリア「マメーリの賛歌」
こちらも歴史ある国。日本より遅く制定されたのが2005年。
元々様々な国が集まって出来た国であり、地域意識が強かったため国単位での国歌に対するこだわりが強くなかったことが要因だと考えられます。ただ現在はイタリア人の多くはこの歌に誇りを持ち大好きな人が多いです。この大好き具合は動画を見て頂ければ分かります。手拍子を交え国歌を歌っちゃいますよ!