モンゴル国国歌「モンゴル国国歌」

タイトル

МОНГОЛ УЛСЫН ТӨРИЙН ДУУЛАЛ （確認中）‎ /モンゴル国国歌

作詞

Цэндийн Дамдинсүрэн/確認中

1908年9月14日　モンゴル・ドルノド県マタド・スマ生まれ。1925年に人民軍の筆記者兼作家、1929年からモンゴル労働組合中央評議会の議長、科学研究所の研究員、新聞記者、科学研究所所長、モンゴル作家同盟委員会委員長、1959年から1963年まで科学アカデミー会員、言語文学研究所所長を歴任。キリル文字を用いた現代モンゴル語の制作にも携わった。1986年6月5日逝去。
自宅が博物館として開放されており、2019年にはウランバートルにある国立公園に5メートルの銅像が建てられた。

作曲

Билэгийн Дамдинсүрэн/確認中

1919年モンゴル・Төв県Сэргэлэн сум生まれ。1935年から国立中央劇場の音楽家、1941年から指揮者を務めた。1954年から1956年にかけてソ連のレニングラード音楽大学で学び、1958年には北京音楽大学を卒業。1962年に国立オペラ・ダンス劇場の作曲家および監督、1983年からはモンゴル映画会社の音楽編集長を務めた。1992年1月12日にウランバートルで逝去。

Лувсанжамбын Мөрдорж/確認中

1919年9月15日モンゴル・ウランバートル生まれ（Төв県Сэргэлэн сум出身という情報もあり参照1 参照2 ）。幼い頃に両親を亡くしボグド・ハーンの養子になった時期もあった。1956年には同国初の交響曲『我が祖国』を発表した。1996年逝去。

採用年

1950年5月1日

成り立ち

1911年、中国本土を統一していた最後の王朝である清朝が辛亥革命により倒される中で独立した大モンゴル国。1913年T-O. ナムナンスレン首相が帝政ロシアに訪問した際、式典での管楽器による演奏を初めて聴き、感動し母国に楽器を持ち帰る。君主ボグド・ハーンは9人の音楽隊を結成し、ロシア皇帝訪問時にロシア国歌を2度演奏し出迎えたという。これをきっかけにボグド・ハーンは国歌を作ることを決意し、協力をロシアに要請。ロシアはOndřej Kadlecにモンゴル国歌の制作を命じた。Ondřej Kadlecはロシアの東洋学研究所から提供された民謡「Зуун лангийн жороо луус」にアレンジを加え1915年にメロディを完成させた（タイトル不明。1914年に首都で初演がされたという情報もある参照）。
1924年、ボグド・ハーンの逝去に伴いモンゴル人民革命党による一党独裁国家モンゴル人民共和国が誕生し、同国初の憲法では旗や国章が定められたが国歌が制定されることはなかった。しかし慣例で『モンゴル　インターナショナル』（作詞：С.Буяннэмэхийн　作曲：н.Насанбатын）が国家行事で演奏される。
1940年には2つ目となる憲法が定められたが、国旗のみ明記され国歌に触れられていない。1945年、国歌の必要性を感じた人民革命党の上級機関である政治局は芸術省を通じて非公式に国歌のコンテストを開催。同年12月31日が締め切りだったが、作品は4月まで届き続けたという。結果、Ц.Дамдинсүрэнгийнの詩にД.Сэнгээ、Л.Дүгэрсүрэн、 Ч.Лодойдамбаの3人による共作のメロディが付けられた国歌が出来上がるも採用はされていない。1911年以来、国歌のようなものは存在したが正式に国歌と呼ばれるものは誕生する事はなかった。
1949年、政府は独立30周年を記念し国歌を作成するため、演劇やオーケストラに所属するアーティストの間でコンテストを開催することを発表。交響楽団バージョンと金管バージョンの 2 つのバージョンでの提出が求められた。国歌選定の審査員はチョイバルサン首相やモンゴル人民革命党閣僚評議会副議長だったツェデンバルなどが務めた。彼らは多くの作品を聴いたものの納得のいく作品がない中、チョイバルサン首相から「Л.Мөрдоржの始まり部分とБ.Дамдинсүрэнの終わりの部分を組み合わせてみては」というアイデアが出る。審査員は両制作者に会い、このアイデアを伝えたという（どの部分をどちらが担当したのかには諸説あり。要確認）。1950年2月24日、政治局会議で国歌の音楽として正式に承認したのち、政府はソビエト連邦に留学した詩人、Ц.Дамдинсүрэнに詩の作成を依頼。1950 年 3 月に彼の作品が国歌の詩として承認された。
1950年4月26日政令第43号「モンゴル国の新しい国歌の承認について」が承認及び公布され初演が同日行われモンゴル史上初めて正式な国歌が誕生。1950年5月1日より、『モンゴル国国歌』が全国で歌われるようになった。
1956年にフルシチョフによるスターリン批判を皮切りに反スターリン主義の流れが生まれると、スターリンらの名前を国歌の歌詞に入れていた社会主義国は名前の削除を行う。モンゴルも例外ではなく、1961年、Цэгмидийн ГайтавやЧойжилын Чимэдによってレーニンやスターリンらの名前を削除されるなど大幅な変更が行われ、3節あった歌詞は1節のみとなった。
1992年にモンゴル人民共和国からモンゴルと国名が変わる。1994年5月20日には国家象徴法が議会で採択され、レーニンらの名前があった第2節を除き復活。
さらに、2006年には大モンゴル建国800年を記念し、6人の作家により外国からの支配を逃れた趣旨の部分などの変更が行われた。

EXCELSIOR

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憲法12条で、国歌が国の象徴であり法律によって定められると記載。

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1994年5月20日に制定された“国のシンボルについて”という法律で国歌の取り扱いや付属書にはタイトル、歌詞、制作者の名前が記載されている。

2005年に出された大統領令37号によって、教育機関で年度始まりに国歌を歌うことが推奨された。

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Ondřej Kadlecは1859年2月18日にチェコのDobříšで生まれた。プラハ音楽院で学んだのち軍楽隊として活動。1885年からはロシアに渡りサンクトペテルブルクの劇場でヴァイオリンやヴィオラの奏者として働いた。その後、管弦楽団の指揮者や音楽協会の理事、学校の教師を務める。国歌制作後、モンゴル国家賞を受賞。十月革命後にロシアのサマラに移り住み音楽院の教授になる。その地で交響楽団を設立し死ぬまで指揮をとり1928年2月6日逝去。国歌を制作したことが判明したのは制作からおよそ100年後のことだった。

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当時、作曲家は偽名で作品を提出することが多く、のちの国歌制作者として名を残すБ.Дамдинсүрэнは「カラス」、 Л.Мөрдорж「スズメ」で作品をコンテストに提出していた。

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2008年、ウランバートル・スフバートル区のチンギス広場前の公園に国歌の記念碑が建てられた。