コロナウイルス パンデミックで求められる世界の国歌事情
ついに日本でも非常事態宣言が発令されました。様々な国でそれぞれが対応を迫られているわけですが、国歌界でも国によって様々な形で露出しています。今回はコロナウイルスに関連した国歌の出来事をご紹介します。
ソーシャルメディアを使った国歌合唱&演奏動画の作成相次ぐ
ペルーでは国立音楽大学の学生たちが作成しフェイスブックでアップした所、数千の“いいね”がつきました。
https://cdn.jwplayer.com/players/IEK5eGbv-zRvZORUl.html
マルタでも!!
南アフリカでも!!!!
国歌ではありませんが、ロッテルダムフィリハーモニー管弦楽団はEU賛歌でもあるベートベンの第九を演奏。
イラク国民安全衛生委員会がイラク国歌を全土に流す決定
4月7日21時に全てのイラクメディアで一斉に国歌を放送しました。外出制限がされていますが、この時間、バルコニーなどの自宅内の屋外へ出て連帯を表現することが認められています。コロナウイルスの感染者・犠牲者とその家族、医療スタッフ、軍と治安部隊、社会的連帯を作ることが目的。
外出制限がかかる国でバルコニー演奏会
コロナウイルス感染拡大に伴い原則外出が禁止になっている市民たちがバルコニーに出て国歌を歌ったり楽器や鍋で演奏して励まし合っています。まずはイタリア
スペインでも!
https://www.marca.com/tiramillas/actualidad/2020/03/14/5e6cddf0268e3ea63e8b463b.html
ギリシャでも!!!
Glyfada residents are called to sing the Greek National Anthem loudly from their balconies
パキスタンでは3月23日午後6時に一斉に歌おうというキャンペーンが行われ、多くのパキスタン人がSNS上に自宅で歌った動画をアップしています。
この他にもサウジアラビアやエジプトUAEでも同じ時間に国歌を歌おうという動きがありました。
外出禁止を破った人たちへの罰則として国歌斉唱
ペルーのオトゥスコ県では夜間外出禁止令を違反したとして、違反者を警察署に集め罰則として国歌斉唱を強要しました。
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでは、腕立て伏せや国歌を若者たちに強要する警察の動画がSNSで拡散し話題になっています。記事によると姪の誕生日会の帰りに歩いていた若者グループを捕まえた警官が強要したとのこと。
国歌のデマ
中国の支援に感謝したローマ市民が中国国歌を合唱したと中国メディアの環球時報が3月15日に報じました。中国の報道官も映像を添付したツイートをしています。しかし、イタリアメディアがフェイク動画だと報道。その一つ「Money.it」は動画を分析して、バルコニーに立つ人は該当のセリフを言っておらず、拍手はしているが中国国歌は加工して後付けされたものだと指摘しています。
中国国歌だけでなく、「パキスタン国歌が流れた」というデマも拡散しています。
This is so beautiful. A whole neighborhood in Italy sings the Pakistani National Anthem while they’re on lockdown. pic.twitter.com/N4qxkhd8d5
— Jeremy McLellan (@JeremyMcLellan) March 16, 2020
ウイルスパニックは人の本性を出すといいますが、国歌に関しても同じことが言えそうです。国歌は“連帯”の象徴になる一方で“強権”の象徴にもなりえるのです。国歌の良い面と上手につきあって楽しみたいものですね!